一眼レフを持ってお出かけするときは高倍率ズーム1本ということも多いのですが、1本のレンズで済む便利さと裏腹にいまいち画質にシャープさが足りないと感じることがあります。
その多くは色収差が原因かもしれません。
色収差というのは「色ずれ」のこと。理科の実験でプリズムを使って虹を作ったのと同じ原理。
光の波長によって屈折率が違うため被写体の輪郭に不自然に色がついて滲んで見える現象です。
この写真一見普通ですがちょっと拡大してみると。。。
このように街灯の輪郭の右側部分ははっきりと赤く、左側も少し緑色に滲んでいます。梅の細い枝も赤く染まっているように見えますね。
色収差の現象はズームレンズの特に望遠側でよく起きるようです。
困ったことにJPEG画像の場合、色収差を補正することは至難の業なのですが、RAWで保存していれば比較的簡単に補正することができます。
RAWとは画像をJPEGなどに書き出す前の生データで、専用の現像ソフトを使えばホワイトバランスやカスタムイメージの変更も可能です。
PENTAXの一眼レフには現像ソフト「Digital Camera Utility 4」が付属しています。これを使えば色収差もスライダーを動かすだけ。
補正後の画像。街灯の輪郭はスッキリ、梅の枝もくっきり見えます。
正直言ってブログに掲載する程度の写真でそこまで気にする必要も無いかと思いますが、一生の記念になるようなココ一番の写真を撮るときは話が別。ファイルサイズが大きくて取り回しは面倒ですが、念のためRAW形式やJPEGと同時記録するRAW+形式で保存するのが安心ですね。
ちなみに有料の現像ソフト(SILKYPIX Developer Studio)にはJPEGをRAWに擬似的に変換し現像を行う機能もあるそうです。
一度試してみたい。
- 執筆者: a-ki
- 最終更新日: 2019/02/02