年金型マルチにはまる高齢者

週刊新潮の今週号（2008年10月30日号）にこんな記事がありました。

「高齢者」「障害者」を泣かせる新マルチ「年金たまご」

なぜ僕がこんなものを取り上げるかというと、実は20年来仕事でお世話になっている方（以後「Aさん」とします）がまさにこの「年金たまご」をはじめたんですね。

この「年金たまご」どういうモノかというと

（※新潮の記事とは少し数字が違いますが僕が聞いた時点ではこうだったと思います。さらに調べると現在はもっともらえる金額が少なく満額もらえるまでの期間が長くなっているようです。）

はいはい。もう怪しさ満点ですよねｗどう考えても利率がおかしい。

「そもそもこのシステムは、会員が100％毎月リピート購入し、なおかつ新規会員が毎月20％増え続けなければ成り立たない計算なんです。」
週刊新潮10月30日秋季特大号

当然僕も誘われたのですが丁重にお断りしましたｗ

ついでにその場でノートPCを開き年金たまごを検索して見せてあげました。

どのページもネガティブな内容ばっかりですねｗ

その方は「どういうこっちゃ」とつぶやきながら熱心に読んでいました。

実はそのAさん。新潮の記事にもある通り65歳の高齢者。インターネットなんて使わない世代なんです。

僕らの世代以下なら「あやしいな」と思った瞬間に一応検索してみますからね。悪い噂が立つようなところなら躊躇します。高齢者を狙うというのはなるほどです。

サプリを買わせることで通常の販売活動と言い訳できるし、「年金」と言われているものは、あくまでボーナスですから支払いを確約するものではないのです。さらに出費そのものが小額なので仮に騙されたと気がついても訴訟に持ち込むにはコストがかかり過ぎて得策とは言えません。

手口が巧妙というか良く考えてありますね。

その後。Aさんから電話がありました。

「いやぁ、紹介者にどうなってるんだって聞いてみたんですけどね。インターネットってあれですな、有ること無いこと誹謗中傷ばっかりだそうですね。気にしなくて良いって言われて安心しましたよ。」

「* ・・・・(o_ _)o 　コケ」

紹介者という人、Aさんとは数十年来の知り合いだそうで。ふだん見慣れないインターネットの情報よりその紹介者を信用してしまうのは仕方ないのかな。

Aさんの老後に幸多からんことを・・・。