もちろん、だからといって廻ってる絵皿を取るのもドキドキするような小心者が、寿司の食べ歩きに明け暮れるとかそんなバブリーな行動も出来るはず無く。
もっぱら、江戸前鮨のうんちく本を読み漁ったりして、うっぷんを晴らしております。
さて、そんな中出会ったのが「きららの仕事」というマンガ。
タイトルの「-仕事」というのはもちろん寿司ネタを下ごしらえする「江戸前寿司の仕事」の意味。数ある寿司マンガの中でも「江戸前」をメインテーマにした硬派な内容です。
主人公が女の子で「スシバトル」っていうグルメマンガにありがちな展開だったりとストーリーそのものに新鮮さは無いのですが、そこに登場するスシの数々は決して空想の産物ではなく実在する寿司屋で実際に握られているものがモデルになっています。
なぜそんなことが判るかというとですね。実は原作者の早川光氏の著書「日本一江戸前鮨がわかる本」を読んでいたからなんです。きららの仕事に出てくる主要なエピソードはこの本の中で元ネタが詳しく語られています。
「イカの印籠詰め」や「手綱巻き」「ノの字巻き」。「本手返し」しかり、「茹でたての車海老を人肌の温度になるまで待つ」エピソードや、「玄界灘の鯛」などなど。それが実在すると知った上で読むとまた一味違った味わいがありますよ。
しかし、影の主人公と言われる坂巻慶太が操る「石塔返し」が見当たりません。このエピソードだけは空想の産物なのでしょうか?もしくは僕の読み落としか?
もし実在する握り方なら一度見てみたいものです。
p.s
「石塔返し」の映像見つけた。
2005年にドラマ化されたとき保坂尚輝が演じたもの
台無し
以上
- 執筆者: a-ki
- 最終更新日: 2019/02/02